① 特徴
バラ科の広葉樹で、木材としては非常に緻密で硬く、
適度な粘りがあるのが特徴です。
最大の特徴は、その「優しい色合い」にあります。
切り出した直後は淡い桃色を帯びた明るい褐色をしており、
使い込むほどに深みのある艶やかな飴色へと変化していきます。
また、桜は古くから浮世絵の版木(はんぎ)に使われるほど木目が細かく、
表面を磨き上げると絹のような滑らかな手触りになります。
手に持った瞬間に伝わる独特の温もりは、厳しい冬を越えて
花を咲かせる桜の生命力をそのまま映し出しているかのようです。
② 仏教的観点・数珠としての意味
仏教において、桜の花は「諸行無常」の象徴とされることがあります。
一斉に咲き、潔く散るその姿は、
今この瞬間を大切に生きることの尊さを教えてくれます。
また桜の木は古来より「神霊が宿る木」として信仰の対象となってきました。
田の神が山から降りてくる際の依代(よりしろ)とされ、
豊作や繁栄を願う特別な霊木でもあります。